離島では狭いビーチが多く、幅 300m 奥行 50m の国際標準のモニタリング面積を確保できない場合が多いので、「プライオリティ No.1」 のデーターベース統計は 幅 100m 奥行 10m をデータの収集対象区画とします。
「プライオリティ No. 1」 基準による海岸漂着物の調査手順
1. 測定区画を設定し、メジャーで 100m x 10m の線引きをした後、全体の状況を把握しやすい場所から数枚カメラで記録します。 
2. 対象区画内で特に漂着ゴミが密集している部分に測定枠を置いて写真を撮ります。 (参考写真はこちらです。)  
3.

測定枠内の漂着ゴミを全て収集します。種類ごとに分類し、数と重量を専用集計用紙に記録します。

4. 測定枠内の砂の表面から 5cm 下までの砂をすくい、ふるいを使って大きい網目から順に 1cm以上、7mm以上、5mm以上、3mm以上、1mm以上 のプラスチック片を選別していきます。 
5mm以下のプラスチック片の場合はバケツに海水を入れ、そこにすくった砂を入れて水をかき回し、浮いてきたものをすくったほうが効率が良い場合もあります。 各作業状況をカメラで記録していきます。 
 
5. 各サイズごとに容器に入れ、数と重量を専用集計用紙に記録します。
6. 次に、調査対象区画全体の漂着ゴミの収集を行います。
横幅5メートルを収集範囲の目安として 100 メートル x 10メートルの海岸に漂着した、 「プライオリティ No. 1 」 のリストにあるゴミを往復しながら拾っていきます。 収集の様子をカメラで記録します。 
7. 対象区域のゴミの収集が終わったら、リストに沿って分類を行います。 
8. 分類の終えた漂着ゴミの数と重量を測り、記録します。 
9. 収集したゴミを処理するために搬入した場所と、処理方法について専用集計用紙に記録します。
  魚網とロープは、さらに詳細な記録が必要となりますのでこちらでご覧下さい。
 
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調査道具の中には自作するものも幾つかあります。
そのリストは写真の下にあります。
a. 測定枠 内径 1m 四方 b.  ふるい 1mm 網目 c. ふるい 3mm 網目 d. ふるい 5mm 網目 e. ふるい 7mm 網目 f. ふるい 10mm 網目

海岸における漂着ゴミ調査分析に必要な道具
1. 測定枠 (内径1mの正方形の枠を自作します。 出来上がった後、目安とするために白黒や黄黒のペンキで 10cm ごとに塗り分けます。 測定枠は 1u 内にどれ程の漂着ゴミが存在するのかの目安になるほか、1u 内の微粒プラスチックの調査に使います。 サンプルはこちら)
2. 長さ1メートルのものさし (大きいゴミの写真撮影の時に、漂着物の大きさがわかりやすいように脇に置いて写真撮影します。)
3. 長さ30cmのものさし (中サイズの漂着物の脇において写真撮影し、漂着物のサイズを知る目安とします。)
4. 長さ15cmのNOAA規格 撮影用サイズ比較シート (調査日に合わせ、運営事務局よりメールにて配布します。サンプルはこちら
5. トランシーバは、海岸線の長い場所での調査の際、連絡用具として役立ちます。
6. バケツ (砂に混ざっている大きさ5mm以下のプラスチック粒子の抽出用です。 海水を入れたバケツに、砂を入れてかき混ぜながら浮いてきたプラスチック粒子をすくってサイズごとに選別します。)
7. シャベル (一般の園芸シャベル。砂をすくってふるいにいれたり、バケツに入れるときに使います。)
8.

観測記録用紙とクリップボード (調査票は運営事務局よりメールにて配布します。サンプルはこちらです。)

9. GPS (衛星位置観測システム。 調査地域の正確な特定のため。 地図上にマークして、後日観測点の検出も可能。
10. デジタルカメラ。 (海岸の全般情報、集積情報、測定枠を使った集積密度情報、特徴的なゴミ情報など総合視覚データ用。)
11. 炭バサミ (医療用品や不衛生なものを処理する時に使います。)
12. プラスチック容器 (注射器や医療用機器など感染症などの恐れのあるものを収容します。)
13. ふるい (1mm 網目、 3mm 網目、 5mm 網目、 7mm 網目、 10 mm 網目の5種のふるいを自作します。 外枠の大きさは 30cm 四方位)
14. ふるい (1mm 網目、 3mm 網目、 5mm 網目、 7mm 網目、 10 mm 網目の5種のふるいを自作します。 外枠の大きさは 30cm 四方位)
15. ゴム引き手袋
16. 分別回収用ゴミ袋
17. ウイール距離計。 (離島の場合は海岸線が短いので100メートルメジャーで代用可。)
18. 計量器 (大きなゴミや分別後のゴミ袋の重さを量り記録します。)
19. デジタル計量器 (小さなゴミの計測につかいます。)
20. 剪定バサミ (ロープや魚網のサンプルを切り取る時に使います。
21. 1mm から 1cm までのプラスチック粒子をサイズ別に収容する、筒型プラスチック容器 5個
   
 



 
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海流上の漂流ゴミ回収用 トローリング サンプル


トローリングによるサンプル回収装置は、各研究所により若干異なりますが、基本的な構造はいずれも同じような造りとなっています。

取り込み部には、水面の漂流物を安定的に取り込むためのステビライザー(安定翼)が取り込み口の左右につけられていますが、各研究所ごとの試行錯誤と改善があるようです。

収集ネットの網目は300 から333ミクロン。 このきめ細かさで長さ3メートル、太さ 38センチを海面上をトローリングすると、牽引部にはかなりの負荷がかかりますので、取り込み口の素材はステンレス製、牽引部はロープでなくワイヤーが妥当でしょう。

もう1点、収集ネット(ナイロン製) をトローリング水圧に耐えうる強度で取り込み口に固定するためには、固定部分の7〜8回の畳み込みと、周囲全体の均一な締め込みにより強度を確保する必要があります。

 


 
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魚網とロープの詳細な記録について 
魚網の記録方法
ロープの記録方法

1.全体のサイズ 

2.魚網の種類
 
  @ 底引き網、トローリング
A 刺し網、定置網
B まわし網

3.素材
  @ ハイゼックス(ポリエステル系) → 底引き網、トローリング
A ナイロン(ポリアミド系) → 刺し網、定置網
B テトロン (ポリエステル系) → まわし網
C 鉛つき網 → 刺し網、定置網など

4.網目の種類と大きさ 
  @ 菱目網
A ラッセル網
B 無節目網

5.魚網サンプルの収集と保管・記録 
  @ 各網ごとに 15cm 四方を切り取り、整理番号を付ける。
A 素材、糸の太さ、メッシュの大きさ、撚りの方向などを記録。
B 収集日、収集場所をデータベースと共に保管する。
* 撚りの方向まで記録するのは、ウミガメなどがより多く犠牲になる網の種類を特定するための基礎資料とするためです。


1.長さ 

2.太さ 


3.撚りの数 


4.素材
  @ ビニロン
A ポリエステル
B ナイロン
C ポリプロピレン
D 鉛つきロープ
 
全般的留意点
 
1. 記録用紙は Priority No. 1 プロジェクト事務局より配布されますので、詳細項目の各記載欄にご記入下さい。
2. 魚網やロープのサンプルについては、カッターナイフやナタなどを現場に持参し、大まかなサンプルを作って持ち帰り、後日計測して記録することも可能です。
3. 2.を採用する場合は、現場で必ず全体の長さや幅を計測しておいてください。
4. 魚網とロープについても、処理するために搬入した場所と、処理方法について専用集計用紙に記録します。
 
これらの海岸漂着物モニタリング調査マニュアルの内容及び 「Photo Courtesy」 とクレジット紹介してある以外の写真素材の著作権は、
すべて宮古島キッズネットにあります。
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